頭皮の乾燥とフケの本当の原因
「フケが出る=頭皮が乾燥している」と思っていませんか。
実はフケには2種類あります。乾燥が原因のものと、皮脂過多が原因のもの。見た目も原因も異なるのに、同じように「保湿系シャンプーで解決しよう」としてしまうと、逆効果になることがあります。
この記事では、頭皮の乾燥とフケのそれぞれの原因と、正しい対処法を整理します。
2種類のフケ — 見分け方から始める
乾燥フケ(粉状・小さい)
細かい白い粉のようなフケが肩や服に落ちてくる。頭皮がかゆく、つっぱる感覚もある。冬に悪化しやすい。これが乾燥フケです。
原因は頭皮のバリア機能の低下。皮脂が不足すると頭皮の水分が逃げやすくなり、角質がはがれやすくなります。
脂性フケ(べたつく・大きい)
黄みがかった、やや大きめのフケ。脂っぽくべたついている。頭皮全体がにおいやすい。これが脂性フケです。
原因は皮脂過多と、マラセチア菌(常在菌)の過剰繁殖。皮脂が多い環境でマラセチア菌が増えると、頭皮の炎症やフケを引き起こします。
フケの見分け方
- 細かい白い粉・頭皮がつっぱる → 乾燥フケ
- べたついた大きいフケ・においあり → 脂性フケ
- 両方の特徴がある → 混合タイプ(部位による)
乾燥フケの原因 TOP3
1. 洗いすぎ(シャンプーの頻度・成分)
最も多い原因です。毎日洗浄力の強いシャンプーを使うと、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまいます。特に硫酸系シャンプーを乾燥肌の人が毎日使うと、バリア機能が壊れやすくなります。
対処法:マイルドな洗浄成分(アミノ酸系・ベタイン系)のシャンプーに変えること。または、シャンプーの頻度を見直すことです。
2. お湯の温度が高すぎる
熱いお湯は皮脂を必要以上に溶かし出します。42度以上の熱いシャワーで毎日頭皮を洗い続けると、乾燥が進みやすい。
推奨は38〜40度のぬるめのお湯。「ちょっとぬるいかな」と感じるくらいがちょうどいい。冬は特に熱いお湯を使いたくなりますが、頭皮への影響を意識してみてください。
3. すすぎ残し
シャンプーや、特にトリートメント・リンスのすすぎ残しが頭皮に残ると、毛穴が詰まり頭皮環境が悪化します。かゆみの原因になることもあります。
耳の後ろ・襟足・生え際はすすぎ残しが多い場所です。シャンプーの2倍の時間をかけてすすぐことを意識してください。
脂性フケの原因と対処法
脂性フケは、洗いすぎではなく「洗い不足」や「皮脂コントロールの失敗」が原因のことが多いです。
「頭皮が荒れているから優しいシャンプーに」と思ってアミノ酸系に変えたところ、脂性フケが増えてしまった——という相談をよく受けます。脂性肌の人には、適度な洗浄力が必要な場合もあります。
脂性フケが気になる方は、洗浄力の見直しと同時に、シャワーの温度・予洗いの時間・洗いの頻度を確認してみてください。
季節別の頭皮乾燥対策
冬(乾燥の季節)
空気の乾燥に加え、暖房による室内乾燥が頭皮を傷つけます。シャンプーの温度を下げ、洗い上がりに頭皮用の保湿美容液(スカルプセラム)をつけると効果的です。
夏(皮脂が増える季節)
汗と皮脂で頭皮環境が乱れやすい。シャンプーの洗浄力を少し上げるか、1日2回洗う場合は1回を湯洗いにする選択肢もあります。ただし洗いすぎは逆効果なので注意。
フケを見たら、まず「乾燥フケか脂性フケか」を見分けてください。同じ対処法では、片方には効いてもう片方には逆効果になります。
木村芳樹 — シャンプーソムリエ
よくある質問
フケが出るので毎日シャンプーしていますが、逆効果ですか?
乾燥フケの場合は、毎日の洗浄が悪化の原因になっている可能性があります。シャンプーの成分を確認し、マイルドなものに変えることを先に試してください。脂性フケの場合は毎日洗うこと自体は悪くありません。
頭皮用の保湿ローションは効果がありますか?
乾燥フケには有効な場合があります。ただし毛穴を塞ぐような油分が多い製品は逆効果になることも。「頭皮用」と書いてあっても成分を確認し、保湿成分(ヒアルロン酸・セラミドなど)が主体のものを選んでください。
フケが一向に改善しない場合はどうすればいいですか?
シャンプー・洗い方を見直しても改善しない場合は、脂漏性皮膚炎など皮膚科的な原因も考えられます。皮膚科への受診をお勧めします。またサロンへのご相談も受け付けています。
まずは自分の頭皮タイプを知ることが、改善への第一歩です。